foreword

「新しさ」には、たしかに眼を引かれます。
建築の設計が未来へと向けられたものである以上、
未来に対してなにがしかの意志を持っていなくてはなりません。
ただし、建築の設計学は、「新しさ」をつくることだけを
目指すものではありません。
今、私たちはどこにいて、どこへ向かおうとしているのか、
その射程を広げることから現代という時代を理解し、
未来への行動の標とするものです。

私たちは、実践プロジェクトや理論的研究に取組んでいます。
そして、その蓄積を通して、
建築を通した世界の見取り図を描けないかと考えています。

川添研究室の具体的なテーマは3つあります。
1. 建築の普遍性と固有性の問題
2. 地域の動的な風景の中で建築をつくることの可能性
3. 建築の時間論

世界は常に混迷に満ちています。
その中で、建築の設計が私たちの進むべき方向を指し示す
道しるべとならんことを願います。

     川添 善行